塩釜仲卸市場の現状について
1965年に設立した協同組合連合会塩釜水産物仲卸市場は、今年(2020年)で55年目を迎えます。
設立当時場内には367店舗が軒を連ね、多くの事業者とお客様で活気に溢れておりました。店舗数はバブル崩壊やリーマンショックなど多くの時代の流れと共に少しずつ減り続け、東日本大震災当時には147店舗まで減少。この9年の間にも海洋環境の変化による商材の減少や震災による卸先の減少などをきっかけに約50店舗が廃業し、現在では93店舗まで縮小しております。
市場が抱える2025年問題
事業主の平均年齢が60歳以上を超える塩釜仲卸市場では、2025年までに店終いを考えている店舗が現在のおよそ半数を占めております。
- その多くは70歳を超える高齢の事業者で、後継者がいないために事業を終了するお店です。2025年以降も事業継続見込みの店舗は約50店舗と全盛期の7分の1まで減少する見込みで、このままでは施設運営が不可能となる限界ラインを突破してしまい、数年後には運営が難しくなってしまいます。
塩釜仲卸ブリッジプロジェクトはこういった状況に負けず、これまでの魚を売る市場という枠組みを取っ払った新たな試みが必要だと考えます。
塩釜の市場を未来に繋ぐための「ブリッジ=架け橋」の役割を担って行きたいという思いで、時代に沿った人々に愛される新しい市場づくりを目指し、出店者の有志でこのプロジェクトを立ち上げました。
- 会長挨拶
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将来の仲卸市場を考えるにあたって、5年後、10年後といった中長期的な戦略だけでなく、このコロナ禍においては、数ヶ月後、来年といった短期的な販売促進や、イノベーションをも求められる時代となりました。
これまで目の前を曇らせていた古いプライドやしがらみを見つめ直し、個々の持つネットワークや価値観を幅広く共有した上で、「新しい価値」「新しい市場」を創るために、我々プロジェクトがあらゆる“架け橋”となります。
ブリッジプロジェクト リーダー
今野元博(株式会社 海老今)
塩釜水産物仲卸市場をより良くするためのアンケートのお願い